病院長ご挨拶

当院は神戸市民の基幹病院として
市民の生命と健康を守ることを目的に、
患者さん中心の質の高い医療を引き続き
提供しています。

神戸市立医療センター中央市民病院
病院長

木原 康樹

病院長 木原 康樹

当院は神戸市の基幹総合病院として、地域住民の生命と健康を守ることを専らに、高度で総合的な医療を提供しています。大正13年の開設以来98年の歴史に基づき、そして神戸市民の厚い支援のもとで、私たちはさらに高い医療水準を求めて日々努力を重ねています。

1.

救急医療の提供

365日24時間休むことのない当院の救命救急センターは、神戸市民最後の砦の呼称に相応しく的確で断らない医療の実践に邁進しています。救急部門は単なる応急処置を提供する場に止まらず、そこで関連診療科が一体となり、根本治療を目指す高度医療や地域連携に展開していく体制を構築しているところが特徴です。その実績は、厚生労働省救命救急センター評価(平成31年~令和3年)において8年連続で全国1位にランクされています。

2.

高度医療の提供

高度医療を行う目的は、患者身体への負担軽減と安全確保であります。そのためには先端医療機器のみならず、豊富な症例に裏打ちされた高い技術力と医療者間のチームワークが求められます。当院では、手術支援ロボット「ダヴィンチ」2台を擁するロボット手術センターにおいて、泌尿器・婦人科・消化器・呼吸器疾患の低侵襲治療が展開されており、その適応は日々拡大しております。ハイブリット手術室では、血管内カテーテル手技によるTAVI(経管的大動脈弁形成術)・MitraClip(同僧帽弁形成術)・WATCHMAN(同左心耳閉鎖術)、更には出血性脳卒中に対する緊急カテーテル治療等が日夜実施されており、その質量で地域をリードしています。熟達した心臓血管外科医は小手術創から冠動脈狭窄部バイパス術や僧帽弁修復術を実践しています。New York Times誌(2022年3月11日号)掲載のWorld's Best Specialized Hospital 2022において当院は世界トップ250病院にランクインしました。新たな領域への診療提供も欠かせません。2021年4月にはリウマチ・膠原病内科を立ち上げ、進展著しい同領域薬物療法の積極的導入を開始しました。同時に総合聴覚センターを全国ではじめて開設し、教育社会問題である小児難聴医療へ人工内耳埋め込み等による挑戦を始めています。

3.

統合的がん診療の提供

がんは国民の健康や生活に対する大きな脅威です。中高年層を主体とするため、他の持病に合併する場合や重複がんを経験される場合も少なくありません。患者個人の病態や意向に沿って複合的で統合された治療システムが求められます。当院は、従来の外科治療・化学療法・放射線治療・緩和医療を統合し、その個人に最も相応しいがん治療の提供ができる体制整備を進めています。患者総合支援センターを中心とした地域医療機関との連携も推進し、緊急時の対応から在宅生活の維持までを視野に入れ、満足度の高い医療提供を進めます。当院は地域がん診療連携拠点病院であり、がん遺伝子パネル検査診断を運用しています。血液内科では、2021年より生体医療製剤キムリア(CAR-T療法)を導入し、関連療法を順次展開しています。日本経済新聞(2021年8月31日付)実力病院調査「肺がん」においては、その長期予後成績が関西地域医療機関の第1位にランクされました。

4.

災害に対処し地域に健康と安全を提供

当院は災害拠点病院に指定されており、阪神淡路大震災の教訓をもとにBCPを策定し、非常時への体制・対策を整備しています。今日の新型コロナウイルス感染症パンデミックも災害と考えられますが、当院は第1種・第2種感染症指定病院として2020年3月より重症患者の収容と集中治療を提供しています。2020年11月には全国医療機関にさきがけて重症感染者専用臨時病棟36床を開設し、2022年4月現在、1,300名を超える患者さんの治療を実施してきました。当院職員は地域を新型コロナウイルス感染症による医療崩壊から護ったという自負を強くしています。当院は総合周産期母子医療センターとしてMFICU6床・NICU11床・GICU12床を運用しており、妊娠母体に安全を保障し、生まれた新生児の生育に万全を期しています。また、精神科身体合併症病床8床の運用も行っています。

5.

新たな医療知見の創出と人材の育成・提供

医学においては日々新たな知見が生まれ従来の説を覆していくダイナミズムが働いており、それこそが医療を進める原動力です。その躍動に触発されることは医療者の大きな喜びであり、同時に有能な若者を医療に惹きつける重要な因子でもあります。当院は独自の臨床研究推進センターを擁し、患者の理解と同意に基づき数多くの治験・臨床研究等を率先して実施しています。それら学術活動による当院からの情報発信や知財の創出は、神戸医医療産業都市構想の一翼を担っています。臨床研究活動の充実は、教育部・臨床研修センターを中心に整備された卒後研修制度と相俟って多くの優秀な臨床研修医を集めています。将来医療の中核を担う人材を育成していることは、他の医療機関の追随を許さない当院の大きな誇りであります。 

略歴

1955年
広島市に生まれる
1973-1979年
京都大学医学部
1982-1986年
京都大学大学院医学研究科博士課程内科学専攻
1986-1989年
ハーバード大学医学部・ベスイスラエル病院循環器内科
1989-2005年
富山医科薬科大学助手、京都大学病院助手、
京都大学大学院講師
2005-2008年
神戸市立中央市民病院循環器内科部長
2008-2020年
広島大学大学院循環器内科学教授、
広島大学医学部長・副学長歴任
2020年-
神戸市立医療センター中央市民病院長(第16代)
所属学会、
専門資格等
  • 日本内科学会功労会員・総合内科専門医
  • 日本循環器学会名誉会員・循環器専門医
  • 日本心臓病学会名誉会員・正会員(FJCC)
  • 日本心不全学会名誉会員
  • 日本超音波医学会功労会員・超音波専門医(FJSUM)
  • 日本脈管学会専門医
  • Fellow of American College of Physician (FACP)
  • Fellow of American College of Cardiology (FACC)
  • Fellow of European Society of Cardiology (FESC)
  • 日本学術会議(二部)第24期会員
併任等
  • 京都大学医学博士
  • 広島大学名誉教授
  • 京都大学客員教授(循環器内科学)
  • 広島大学客員教授(循環器内科学)
  • 広島大学客員教授(医学系トランスレーショナルリサーチセンター)
  • 地方独立行政法人神戸市民病院機構 理事
  • 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 理事
  • 一般社団法人全国公立病院連盟 理事
  • 一般社団法人兵庫県病院協会 理事
  • 一般社団法人広島県環境保健協会 理事
  • 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 専門委員
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