血液内科

血液内科部長 石川隆之

神戸市立医療センター中央市民病院
血液内科部長
石川 隆之

血液内科は各種の原因による貧血もしくは多血症、血小板や白血球の減少もしくは増多症、血清蛋白の異常症、凝固因子欠損症などを対象としています。

血液内科は各種の原因による貧血もしくは多血症、血小板や白血球の減少もしくは増多症、血清蛋白の異常症、凝固因子欠損症などを対象としています。外来では鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、巨赤芽球性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、血友病などの非腫瘍性疾患患者も多く診療していますが、入院患者の大多数は急性白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの造血器悪性腫瘍患者です。同時に、当院は救命救急センターであり、血栓性血小板減少性紫斑病など迅速診断と速やかな専門的治療を要する稀少血液疾患患者さんが、神戸市内はもとより兵庫県全域から紹介されてきます。

当科は、当院のスタッフ医師5名と、先端医療センター細胞治療科所属の2名の医師、さらに血液内科専攻医6名を加えた13名により運営されています。スタッフ医師はすべて日本血液学会の専門医で、4名は指導医の資格を有しています。日本造血細胞移植学会の認定医も4名在籍しています。各患者さんの治療方針は、学会の作成した診療ガイドラインなどをもとに、週1回の全体カンファレンスと回診を通じて決定されます。その一方、臨床経験豊富な中堅・ベテラン医師と意気軒昂な若手医師が融合した利点を生かすべく、毎日の入院診療は、3-4名の医師からなる診療チームを単位として行っています。各患者さんに主治医は置きますが、各診療チームで随時病状や治療方針の確認を行います。そのことにより、若手医師は常に上級医師の指導を受けることができ、入院から外来診療への移行に際してもスムースに引き継がれます。また、休日、夜間、学会出張時のみならず、主治医の急な体調不良時などに際しても患者さんに不利益は及びません。

血液疾患、中でも造血器悪性腫瘍の治療法は、新規治療薬を含む薬物療法が主体ですが、多くの患者さんでは治癒もしくは長期間の生存が期待できます。しかし同種/自家造血幹細胞移植が望ましい病状の患者さんも少なからずおられます。造血幹細胞移植の多くは隣接する先端医療センター細胞治療科で行っています。薬物療法と造血幹細胞移植は一連の治療であり、造血幹細胞移植においてその施行時期は移植後の成績を大きく左右します。当科と先端医療センター細胞治療科は、診療活動、病床利用ともに一体運用がなされています。当科に紹介された患者さんが先端医療センターに入院することや、その逆もしばしばありますが、一人でも多くの患者さんに治癒をもたらすためとご理解賜りますようお願いいたします。