薬剤部

部長あいさつ

薬剤部部長 橋田 亨

神戸市立医療センター中央市民病院
薬剤部部長
橋田 亨

モノから人へと広がる薬剤師の仕事

私たちの最も大事な役割は患者さんに正しく、安全に薬を提供することです。それに加えて最近は、薬が飲みにくくないか、薬の効果が十分に発揮されているか、副作用が出ていないか、といった薬についての問題点を患者さんと向き合いしっかりと把握して、最適な処方にするために処方する医師との架け橋となる仕事もしています。薬について気になることは、どんなことでも構いませんので、お気軽に薬剤師にご相談ください。薬剤師は、患者さんがお薬を上手に使って、病気を克服するためのパートナーです。

指導・専門・認定薬剤師

日本医療薬学会 指導薬剤師 3名
認定薬剤師 3名
がん指導薬剤師 3名
がん専門薬剤師 3名
日本病院薬剤師会 生涯研修履修認定薬剤師 16名
感染制御専門薬剤師 1名
感染制御認定薬剤師 1名
がん薬物療法認定薬剤師 4名
HIV感染症認定薬剤師 1名
精神科薬物療法認定薬剤師 1名
日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師 8名
認定実務実習指導薬剤師 6名
糖尿病療養指導士認定機構 糖尿病療養指導士 5名
日本医療情報学会 医療情報技師 2名
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師 1名
日本緩和医療薬学会 緩和薬物療法認定薬剤師 2名
日本癌治療学会 データマネージャー 1名
日本静脈経腸栄養学会 NST専門療法士 1名
日本臨床救急医学会 救急認定薬剤師 1名

(1)処方箋調剤

入院及び外来ともに電子カルテシステムが導入され、システムと連携した調剤システム(調剤監査システム、自動薬袋作成、自動錠剤分包、処方監査システム)が稼働し、正確な調剤、調剤の効率化を図っています。また、処方薬送付確認システムの導入により、速やかでかつ正確な薬剤の搬送が可能となっております。


処方箋調剤作業の様子

調剤室

(2)相談窓口業務

薬に関するあらゆる質問・相談に応じて、その都度面談のうえ、わかりやすくお応えしています。入院患者さんについては必要に応じて、入院前に常備薬を確認して入院後の治療の円滑化を図っています。他の医療機関で処方された薬についても確認し、重複や相互作用をチェックします。

(3)薬剤管理指導業務

全病棟に薬剤師を配置しています。全ての薬物治療について、副作用回避のための処方提案、患者さんのアドヒアランスの向上、自己管理への支援など、安全で効率的な薬物治療のために活動しています。さらに、糖尿病教室、心臓病教室、腎臓病教室、消化器病教室、心臓リハビリ集団指導等の患者さん向け指導を通して地域医療にも積極的に参画しています。

(4)注射薬調剤

注射薬は救急、集中治療部を除く、全ての病棟で個人毎・1日毎に注射薬をチェックし調剤しています。これは、注射薬オーダリングシステムと連動した自動注射薬払出装置を用いて、患者さん毎にトレーに入れて払い出します。


注射薬調剤作業の様子

注射薬トレーを入れたワゴン

(5)注射薬無菌システム

外来、入院の全てのがん化学治療について、処方の点検と無菌調製を実施しています。また、無菌的に混合する必要がある高カロリー輸液をクリーンベンチ内で調製しています。


注射薬無菌システム(監査)の様子

抗がん薬調整の様子

(6)医薬品在庫管理

医薬品の購入、保管、各部署への供給等をコンピューター管理で効率的に行っています。病棟、外来の医薬品等は薬剤師が定期的にチェックを行い、適切な数量・期限などの薬品管理を行っています。

(7)麻薬管理

優れた鎮痛作用を持ちながら、厳密な管理を要する医薬品として麻薬があります。麻薬の濫用による社会的問題が大きいことから、その取り扱いと保管方法が厳しく規制されており、法に基づいて院内の麻薬の適切な使用状況のチェックと管理を行っています。


麻薬管理の様子

手術部サテライトファーマシーでの麻薬管理

(8)医薬品情報

医薬品の適正使用に必要な情報をあらゆる媒体から入手し、評価、整理した上で院内に定期的に配布します。緊急情報は、イントラネット等を使って院内スタッフに速やかに提供します。医師や看護師からの質問にもコンピューターを積極的に利用して迅速に回答しています。院内で発生した副作用に関しても、医師や病棟薬剤師と連携し厚生労働省への報告を行っています。また、院内採用薬品については、薬事委員会の事務局として情報収集や資料作成するとともに院内医薬品集を作成し発刊しています。


医薬品情報管理業務の様子
 

医薬品集は電子化し、iPhoneアプリケーションとして無料で公開いています。(App Storeからダウンロード可能)
http://itunes.apple.com/sn/app/kcgh-formulary/id410543525?mt=8

(9)製剤

調剤業務の効率化を目的とした院内製剤だけでなく、病院独自の約束処方も調整しています。院内特殊製剤は特定の患者さんに、治療上不可欠な製剤であっても採算が取れず市販されていないものを、医師の要望により病院内で審査したのち調製しております。また、医師の要望により一部特殊無菌製剤も調製しています。


製剤室1での調剤の様子

製剤室2での調剤の様子

製剤室

(10)治験業務

「医薬品の臨床試験の実施に関する基準」(GCP)に基づいて、治験を適正に行うための業務を行っております。治験審査委員会(IRB)に向けての治験依頼者からのヒアリングをはじめ、治験開始前のスタートアップミーティングに参加するなど、治験事務局や医師、治験コーディネーター(CRC)の支援を行っています。また、治験薬の適正な管理に加え、安全性に関する情報やその他の情報の収集管理を行っています。

(11)薬物血中濃度モニタリング(TDM)

抗菌薬、主に抗MRSA薬であるバンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシンの血中濃度測定結果をもとに解析を行っています。患者さん一人一人個別に至適投与量を設定することにより、有効性の確保ならびに副作用発現の防止に貢献しています。

薬物血中濃度モニタリングの様子
薬物血中濃度モニタリング
 

(12)各チーム医療への参画

チーム医療の一員として様々な場面で活躍しています。

外来化学療法チーム

抗がん薬の無菌混合はもとより処方点検、レジメン管理、患者さんへの副作用説明等を行い、チーム医療の一員として安全で安心できるがん化学治療の実施に貢献しています。

HIV・AIDSサポートチーム

服薬方法に注意が必要な薬、特有の副作用を持つ薬、大きく服用しづらい薬などを生涯にわたり長期間服用しなければならない事により生じる精神的不安、身体的障害などに対して他職種と連携をとりながら様々なサポートを行っています。

緩和ケアチーム

緩和ケアチームのメンバーとして、緩和ケア外来において医師、看護師とともに診察に同席し、症状緩和に関する薬剤の処方提案を行い、患者さんには服薬指導を行っています。また、緩和ケアチームにコンサルトされた入院患者さんにおいては、チームメンバーとともに日々の症状変化を把握し、さまざまな臨床上の問題に対して薬学的見地からの介入を行っています。

栄養管理チーム(NST)

全ての患者さんに治療の基盤となる栄養管理が適切に行われるよう、各職種が力を結集して活動しています。薬剤師は週1回のコアチームカンファレンス、各病棟のサテライトNSTにおいて静脈栄養のプランニング、電解質管理、合併症管理について専門的立場から提案し、教育活動にも参加しています。

口腔ケアチーム

嚥下が困難な患者さんをいかにケアして口から物が食べられるようにするかというところでの薬の部分で貢献できるようにつとめております。

感染管理チーム(ICT)

ICT薬剤師も参画しています。抗菌薬や消毒薬の適正使用への助言、使用統計、TDMなど薬剤部の専門性を活かし、病院感染対策活動に貢献しています。

リスクマネジメント

医療の質と安全の向上を目指して医療安全管理室での活動にも参加しています。薬剤部内でのリスク事例の報告のみならず、薬物指導にかかるあらゆるリスク事例における検討・対策の立案にも関わり医療チームの一員として貢献しています。

糖尿病療養指導チーム

糖尿病療養指導士として医師の医療方針に従い患者自身が前向きに治療に取り組み自己管理できるよう導く事を支援しています。毎週行われるカンファレンスに参加し、医師・看護師・管理栄養士・歯科衛生士らとの連携・情報交換を密に行い部長による回診に同行し治療方針・患者さんの状態を十分に把握し薬剤師としての枠にとらわれず治療全般にわたり支援できるよう指導しています。