頭頸部外科

頭頸部外科部長 篠原尚吾

神戸市立医療センター中央市民病院
頭頸部外科部長
篠原 尚吾

エキスパートの技術と経験を結集した、
患者さんに最適で高品質な医療をチームで行うことを目指しています

当院では耳鼻咽喉科の腫瘍班、口腔外科の腫瘍班から、頭頸部の腫瘍を扱う専門チームとして、2010年に頭頸部外科が発足しました。発足以降、患者さんの数は徐々に増加し、病院情報局のデータによると2014年には頭頸部悪性腫瘍退院患者数168名(全国70位)を数えるまでに至りました。当院の頭頸部外科の特徴としては、①頭頸部癌診療の経験が豊富な専門医のもとで、早期癌から進行癌まで、部位・ステージを問わず、患者さんに最適な治療(手術、放射線治療、化学療法)を提供可能であること、②口腔外科班・形成外科の診療技術が充実しており、術後の機能再建を考慮した治療計画が可能であること。③放射線治療医、腫瘍内科医、血管内治療医の診療技術が充実しており、放射線治療、抗癌剤治療から、超選択的動注化学放射線治療(RADPLAT)まで、手術以外の治療の選択肢も豊富であること、④甲状腺疾患の治療に関しては、内分泌内科医・核医学専門放射線治療医・腫瘍内科医が充足しており、連携をとって総合的な治療が可能であること。また術後の音声障害に関しては、耳鼻咽喉科が母体である技術を生かして、音声改善手術も可能であること、⑤総合病院に敷設した頭頸部外科であり、高齢者や内科的な合併症のある患者さんの治療に対しても、各疾患のエキスパートとチームを組んで、総合的観点から治療することができること、が挙げられます。

また、日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設、日本気管食道科学会認定専門医研修施設、日本頭頸部外科学会指定研修施設、内分泌・甲状腺外科専門医認定施設を標榜し、耳鼻咽喉科専門医、頭頸部外科頭頸部癌専門医、甲状腺外科専門医、気管食道科専門医の育成にも力を入れています。臨床研究も盛んで、例年平均して3件程度の国外学会発表、10件程度の国内学会発表、3本程度の英文雑誌、5本程度の和文雑誌に論文を上梓し、海外でも通用する頭頸部外科治療施設を目指しています。

頭頸部外科では主に頭頸部に発生した腫瘍の診断、
検査および手術や放射線治療を中心とした治療を行っています

頭頸部外科の専門外来

〈頭頸部外科の専門外来〉

頭頸部外科の専門外来は、耳鼻咽喉科あるいは口腔外科の初診を経てから、受診していただいています。耳鼻咽喉科の外来で週に3回、口腔外科の外来では週に1回、頭頸部外科の専門外来を開いています。

手術

〈手術〉

鼻・副鼻腔腫瘍、耳下腺・顎下腺などの唾液腺腫瘍、舌癌・歯肉癌などの口腔癌、中・下咽頭癌、喉頭癌、頸部食道癌、甲状腺・副甲状腺腫瘍に対する手術を実施しており、中でも進行癌に対する手術で手術後の組織欠損が大きい場合には、形成外科チームと連携して、遊離皮弁による再建手術も実施しています。また、頭蓋底や上縦隔など、境界領域をまたぐ腫瘍に対しては、脳神経外科、呼吸器外科と連携し合同手術を施行しています。