DENTIST

歯科研修医募集

歯科部長からのメッセージ

当院は神戸市民の基幹病院として、市民の生命と健康を守ることを目的に、
患者中心の質の高い医療を引き続き提供しています。

歯科・歯科口腔外科部長

谷池 直樹

現在、歯学部歯科大学で学ばれている学生の皆さん、将来どのような歯科医師になりたいのかそれぞれの考えを持たれていると思います。当院の歯科は日本でも有数の歴史を持つ病院歯科です。1890年(明治23年)に日本で最初の歯科医学校である高山歯科医学院(現在の東京歯科大学)が設立されました。それから34年後の1924年(大正13年)に当院が市立神戸診療所として病床数25床6診療科で開院しました。歯科は開院当初の6診療科の一つとして開設され、以来九十余年の歴史を誇ります。当院歯科が開設された当時、我が国の歯科医学校は僅か5校に過ぎませんでした(現在の東京歯科大学、日本歯科大学、大阪歯科大学、日本大学、九州歯科大学の5校)。九十余年、歯学部教授を含む幾多の歯科医師を輩出し、病院の機能分化に伴い歯科も歯科診療中心から口腔外科診療中心へと変遷してきました。皆さんが卒業後に受けられる1年間の歯科医師臨床研修制度は平成18年4月に始まりましたが、当院ではそれよりもずっと以前から医科と同じ2年間の卒後臨床研修を行ってきました。今では2年間のうちの最初の1年を歯科医師法で定められた1年間の歯科医師臨床研修として行い、更にもう1年は病院独自の研修プログラムに沿って医科研修を含む研修を行っています。

よく鉄は熱いうちに打てと言われますが、研修医教育においても然りです。研修医として最初に受けた教育は、その後の歯科医師人生のカラーを決めると言っても過言ではありません。これからの時代は高齢化が益々進み、歯科医師が歯のことだけを考えて医療全体から孤立して存在することは出来ません。さまざまな場面で医師や他の医療職種と連携しなければならないのです。そして医師と同じことをするのではなく、歯科医師にしか出来ないことを高い専門性を持って提供する必要があります。当科では主に口腔外科的疾患を扱っていますが、だからと言って「自分は口腔外科専門だから入れ歯は診ません」というのは通用しません。病院の中では私たちだけが歯科医師なのですから、頻度は少なくても補綴や保存も一通りできなくてはならないのです。当院のように医科病院の中で多くの医師たちと共に研修してゆくうちに、次第に自分たちはこの病院の中では誰よりも歯や顎口腔の専門家であるという自信が生まれてくると思います。病院歯科で研修を受けるメリットは数多くあります。症例の多様性に加えて、大学に比べて少数で研修するために症例数的に優位であり、医師と共通の場で教育を受け、歯科病院にはない救命救急の場に入ることができて医師に教わりながら本物の全身管理を勉強することも可能です。

2年間の研修修了後は引き続き当院専攻医の公募試験を経て、3年間の口腔外科専攻医として形成外科・頭頸部外科の医科研修を含めた専門研修を積み、将来も病院歯科口腔外科医を目指したいと考えている人材を求めています。当院の臨床研修の基本理念は、『若手医師に、将来の専門性にかかわらず、その時代の社会的ニーズに見合った良質の初期研修の場を提供する。』と謳っています。医療の一分野としての歯科医療を高い意欲を持って研鑽したい人を研修歯科医として望んでいます。

歯科研修プログラム概要

臨床研修の第一歩をどこでどう過ごすかということでその人の歯科医師人生が決まるといっても過言ではありません。最初に染められた色はその人のベースカラーとなるので、これからの歯科医師は、超高齢社会で医療の中核を担う医療従事者の一員として他から孤立しないためにも、医学部附属病院や総合病院の歯科・歯科口腔外科で研修を始めることが望まれます。

当院のプログラムの特徴

  1. 基本的に医科の臨床研修プログラムの研修理念(医療人として必要な基本姿勢・態度)を同じくする。
  2. 本プログラムは国の定める歯科医師臨床研修としての1年制プログラムに沿った単独型のプログラムであり、病院歯科での研修に適した研修内容になるよう工夫している。
  3. 本プログラムを修了した者は、歯科研修評価委員会の議を経て基本的に2年次の歯科専修医として研修を継続する。
  4. 1年次初期研修医ならびに2年次歯科専修医修了後は、継続して3年間の口腔外科専攻医プログラムを準備しており(公募試験あり:小論文および面接)、日本口腔外科学会ならびに日本顎顔面インプラント学会の指定研修施設でもあるため、さらに高度の専門医療に対する学問的興味を養い、論文執筆を行い日本口腔外科学会認定医を取得する。
  5. 当院では上記の5年間の専門研修を経て、その後も病院歯科口腔外科で医療の中核を担うことができる歯科医師の養成を目的としているので、原則として5年間継続する意志のある者を求めている。

研修目標

  1. 歯や口腔という局所とともに、全身を含めたいわば全人的で基本的な歯科の総合診療能力を習得する。
  2. 医療従事者として望ましい態度と習慣を身につける。
  3. 生涯研修の第一歩として科学的思考に基づいた医療を実践する習慣を身につける。
  4. 他科疾患患者、高齢者、障害者などの全身の評価ができ、歯科医療を安全に実施できる歯科医師をめざす。
  5. 病院歯科におけるチーム医療を学ぶ。

研修期間内スケジュール

1年次

当院で1年間の研修を行います。ただし、4月中旬まで医科と合同のオリエンテーションがあり、救急蘇生などを合同で学びます。また、翌年3月までの間に、神戸市保健所での1週間程度の研修があり、歯科検診や老健施設などでの健康講座を経験します。

2年次

当院麻酔科での3ヶ月の医科麻酔/歯科麻酔研修に加えて、1ヶ月の選択研修(下記)を行うことにより「全身管理に強い歯科医師」をめざすとともに、残りの8ヶ月間は歯科口腔外科で、より専門的で専攻医研修に向けた研修を行います。

選択研修

【院外歯科研修】神戸市立医療センター西市民病院歯科口腔外科、もしくは西神戸医療センター歯科口腔外科での研修
※なお、1ヶ月の選択研修については、希望者のみとします。

⻭科および⻭科口腔外科

スタッフは4名ですが、日本口腔外科学会指導医2名・専門医3名・認定医3名であり、年間400例の入院口腔外科手術を実施しています。年間約120例以上の顎矯正手術や低侵襲内視鏡手術も数多く手がけており、口腔ケアから最先端歯科医療まで体験することができます。大学での研修に比べて、当院の歯科研修医は少数精鋭で大学病院に匹敵する多様な症例を数多く経験することができるメリットがあります。
詳しくは診療科ホームページをご覧ください。

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