患者の権利章典

患者の権利章典

患者さんには、医療を受けるにあたって、憲法が保障する基本的人権の尊重を要求する権利があります。また、医療は患者さんと医療提供者がお互いの信頼の上で協働して取り組むべきものでもあります。神戸市立医療センター中央市民病院は、医療のなかでこれらのことを実現することが何よりも大切と考え、ここに患者の権利章典を制定します。

  • 病気にかかった場合には、だれでも良質で適切な医療を安全かつ公平に受ける権利があります。
  • 医療を受けるにあたっては、一人の人間として、その人格や価値観などを尊重される権利があります。
  • 病気、検査、治療、見通しなどについて、わかりやすい言葉で説明を受ける権利があります。
  • 十分な説明と情報を受け、かつ納得したうえで、検査や治療方法などを自分の意志で選ぶ権利があります。
  • 自分が受けている診断や治療について、他の医師の意見を求める権利があります。
  • 自分が受けている医療を知るために、診療記録の開示を求める権利があります。
  • 診療中に得られた個人の情報が厳密に保護され、また、自分のプライバシーが他人にさらされず、乱されない権利があります。
  • 研究途上にある医療に関しては、目的や危険性などについて十分な情報提供を受けたうえで、それを受けるかどうかを決める権利と、いつでも中止を求める権利があります。
  • 市民の一人として健康の増進と病気の予防を自分の責任で行うため、それに必要な健康教育を受ける権利があります。

(平成20年7月14日改訂)

患者の権利章典(説明)

  1. 病気にかかった場合には、だれでも良質で適切な医療を安全かつ公平に受ける権利があります。
    患者さんは、病気の種類、年齢、性別、社会的地位、信条、人種などにより差別されることなく、良質で適切な医療を安全かつ公平に受ける権利があります。 病院は、この権利を尊重し、質が高く、現時点で医学的に妥当と考えられる医療を公平に提供するように努めます。また、医療における患者さんの安全には細心の注意を払います。
  2. 医療を受けるにあたっては、一人の人間として、その人格や価値観などを尊重される権利があります。
    患者さんは、医療の場において、人格・価値観など人間としての尊厳を最大限に尊重される権利があります。病院職員は、このことが人間として当然の権利であることに思いをはせ、患者さん中心の医療を推進します。
  3. 病気、検査、治療、見通しなどについて、わかりやすい言葉で説明を受ける権利があります。
    患者さんは、自分の病気、検査と治療の方法、その利点と危険性、今後の見通しなどについて、わかりやすい言葉で、説明と情報を受ける権利があります。
  4. 充分な説明と情報を受け、かつ納得したうえで、検査や治療方法などを自分の意志で選ぶ権利があります。
    患者さんは、検査や治療法などについて、十分に説明を受け納得したうえで、それを自分の意志で選ぶ権利があります。病院職員は、検査や治療法について、あらかじめ患者さんに十分に説明し、同意を得てから実施します(インフォームドコンセント)。
  5. 診断や治療について、他の医師の意見を求める権利があります。
    患者さんは、診断や治療法について自己決定するために、他の医療機関の医師の意見(セカンドオピニオン)を求める権利があります。医師は、患者さんのセカンドオピニオンを求める意思を尊重し、いつでも対応します。また、医師はそのことで患者さんを不当に扱いません。
  6. 自分が受けている医療を知るために、診療記録の開示を求める権利があります。
    患者さんは、自分の受けている医療についてくわしく知るため、カルテなどの診療記録の開示を求める権利があります。病院は、この権利を尊重し、患者さんからの要求があれば、治療の妨げにならない限り、定められた手続きを経て診療記録を開示します。
  7. 診療中に得られた個人の情報が厳密に保護され、また、自分のプライバシーが他人にさらされず、乱されない権利があります。
    病名、検査所見、治療法、今後の見通しなどの患者さんの診療情報は、厳密に保護される必要があります。また、プライバシーが不用意に他人にさらされたり乱されない権利があります。病院職員は、これらの診療情報が流出することのないように、厳正に取り扱うとともに、患者さんのプライバシーには十分に配慮します。
  8. 研究途上にある医療に関しては、目的や危険性などについて充分な情報提供を受けたうえで、それを受けるかどうかを決める権利と、いつでも中止を求める権利があります。
    病気の治療が進歩するためには、新しい薬や治療法の開発が大切であり、それには患者さんの自発的な協力が必要不可欠です。当院では、このような薬の臨床試験や新しい治療法の開発にも取り組んでおり、患者さんに参加・協力をお願いすることがあります。その際には、患者さんのインフォームドコンセントが大前提であり、参加するかどうかは患者さんの自由です。参加しなくても、あるいは途中で参加を中止しても、医師はそのことで患者さんを不当に扱いません。
  9. 市民の一人として健康の増進と病気の予防を自分の責任で行うため、それに必要な健康教育を受ける権利があります。
    病院は、患者さんの健康教育を受ける権利を満たすため、いろいろな健康教室や講演会を定期的に開いています。これらの催しには、どなたでも自由に参加することができます。

私たちは、上に掲げた患者さんの権利を充分に尊重した医療に取り組みます。しかし、一方で権利には義務が伴います。患者さん及び家族の皆様には次のような配慮をお願いします。

  • 医師をはじめとする医療提供者に、あなた自身についての情報をできるだけ正確に提供して下さい。
  • 検査や治療について納得し合意したことを守るのは、あなた自身の健康回復のためであることを理解し、実行して下さい。
  • 病院は、多くの患者さんと職員が共同生活を送る場です。他の多くの患者さんともども、快適な環境で医療が受けられるよう、病院内での規則と病院職員の指示を守って下さい。

(平成20年7月14日改訂)